2021-05-25 第204回国会 参議院 外交防衛委員会 第13号
このまず動的防衛力でございますけれども、これは平成二十二年に策定をされました当時の防衛大綱におきまして、冷戦時代から継承されてきました基盤的防衛力構想によることなく、我が国の防衛のみならず、国際平和協力活動等もより効果的に行うという考え方の下で、即応性や機動性等を備え、高度な技術力と情報能力に支えられた防衛力として構築することとされたものでございます。
このまず動的防衛力でございますけれども、これは平成二十二年に策定をされました当時の防衛大綱におきまして、冷戦時代から継承されてきました基盤的防衛力構想によることなく、我が国の防衛のみならず、国際平和協力活動等もより効果的に行うという考え方の下で、即応性や機動性等を備え、高度な技術力と情報能力に支えられた防衛力として構築することとされたものでございます。
二〇一〇年防衛大綱において、冷戦期以来の基盤的防衛力を動的防衛力に転換し、島嶼防衛などを念頭に、情報収集や警戒監視の能力を高め、限られた防衛力を機動展開して、統合的な部隊運用を行う考え方が取られ始めました。
七六年には、今日の専守防衛につながる基盤的防衛力構想を述べた防衛大綱が策定されまして、ここで初めてですけれども、それを受けて、この専守防衛すなわち戦略守勢で、そして、一九七八年に金丸長官が、米軍の駐留経費の増額、いわゆる思いやり予算を始めた。
それにもかかわらず、冷戦下で構築された基盤的防衛力構想はその後も維持され続け、自民党政権下で作られた一六大綱は、基盤的防衛力構想を変更する必要性を認めながらも実現できませんでした。その後、民主党が作成した二二大綱は、冷戦時代の戦略を見直す画期的な大綱となり、動的防衛力構想がこのとき打ち立てられました。
サイバー、宇宙などの新たな領域における能力強化が喫緊の課題であることは周知の事実であり、今回打ち出された領域横断的、クロス・ドメインな防衛力の強化は、民主党政権が基盤的防衛力から動的防衛力にかじを切った平成二十三年度の防衛大綱の統合運用態勢と即応態勢の流れを継ぐものと受けとめながらも、専守防衛の原則と財政規律との整合性から大きな懸念を持たざるを得ません。
自公政権は、冷戦時代の基盤的防衛力構想から脱却する必要を認めながらも、そのための戦略を構築することができず、十年以上も我が国の安全保障戦略は冷戦時代のままに放置をされてきました。これに対し、民主党政権で初めて冷戦時代の戦略を見直して、動的防衛力構想を確立する二二大綱を整備したのです。 ところが、政権交代をすると、自公政権はあろうことか大綱を凍結し、一年以上も日本を戦略なき状態に漂流をさせました。
かつて、基盤的防衛力構想というのがありました。三木内閣のときにつくられたと言われています。米ソ冷戦の時代です。 米ソ冷戦の時代は、日本の自衛隊、防衛力というのは、当時のソ連が北から攻めてくる、このリスクが一番高いということで、それに備えた防衛力構想、基盤的防衛力構想が構想されました。これに基づいて、自衛隊の体制、装備あるいは訓練などが行われてきた。 この基盤的防衛力構想はいつ転換されたのか。
○中谷国務大臣 冷戦期は、基盤的防衛力構想ということで、それぞれ陸海空ごとに防衛力を整備しておりましたが、新しい大綱は、統合機動防衛力ということで、陸海空の統合、そしてそれを機動的に運用していく、非常にそういう機動力を生かした防衛力の整備を目指しておりますので、この大綱と中期防に基づいて着実に体制を整備すれば、自衛隊はさらに高い能力を発揮いたしまして、さらに、今般の法整備によって新たに求められる任務
当時まで基盤的防衛力構想ということで、その内容はかなりいろいろ変わってきたわけではございますけれども、基本的には、北方からの脅威に対して、北海道を中心として、一定の量を保ちながら日本を守っていこうという流れの中で、それが、安保環境が変わってきて、南西諸島、中国も含めていろいろなことがありました。
にもかかわらず、一九八九年のベルリンの壁崩壊から二十年もの間、一九七六年、すなわち米ソ冷戦下に定められた基盤的防衛力構想とこれに基づく配置や装備などが、若干の修正はあっても、基本的に維持されてきたのです。
その第一として、やはり日米同盟の強化であるということ、それから、米国のみならず、具体名を出してオーストラリアを初めとして友好国との安全保障上の関係強化をしていくということ、そして、当時の防衛の基本思想であった基盤的防衛力、これから、今言った安全保障環境の変化を踏まえて動的防衛力という概念を持ち出して、一つには、陸自ももちろん大事なんですけれども、海、空というものをより充実させるということ、それから、
そして、累次お話をさせていただいておりますが、その後、様々な安全保障環境の問題、それから特に大きいのは、初めて能力評価を陸海空を統合運用した形での能力評価で今回大綱を作らせていただきましたので、その統合運用で評価をしたということで今回はこのような名称になったというふうに思っておりますが、私どもとしては、基盤的防衛力から動的防衛力に変わったということは高く評価できる検討ではないかと思っております。
○国務大臣(小野寺五典君) 動的防衛力というのは、従前の基盤的防衛力構想と比較すれば、これは警戒監視等の平素からの活動の常時継続的な実施、各種事態への迅速なシームレスな対応、国際協力への積極的な取組といった運用を重視した防衛力ということで、これは評価できる内容だと私どもも承知をしております。
民主党政権の中で、基盤的防衛力、これからはもう脱却する、動的防衛力に移るんだという話で前回の大綱は策定されましたけれども、もし基盤的防衛力から脱却するというのであれば、やはりこういう、我が国には脅威は存在しない、であるからして全国にくまなく必要最低限度の戦力を配置していくんだという基盤的防衛力構想から脱却し、明確な脅威認識をした上での脅威対抗論的な能力見積りをした上での戦力組成、これをやっぱり考えていくのが
その結果が、三十四年間続いた基盤的防衛力構想から動的防衛力構想への大転換でありました。極東ソ連軍を念頭に置いた態勢から、南西重視を打ち出し、厳しい財政制約の下での防衛力の実効性を高めるため、情報力と展開力を強化することとしました。今思えば、防衛大綱を通じ、新時代の国家安全保障戦略を提示していたのだと自負しております。
前防衛大綱は、従来の基盤的防衛力構想に比較して、運用を重視した動的防衛力を構築し、南西地域の防衛態勢を充実することとしておりました。しかしながら、前防衛大綱以降、一層厳しさを増す安全保障環境等を踏まえれば、活動量を下支えする防衛力の質と量の確保が必ずしも十分とは言えない状況になっておりました。
○小野寺国務大臣 私の理解ということでお話をしますと、例えば、民主党政権下でつくっていただきました二二大綱のときの考え方、動的防衛力、従来の基盤的防衛力からむしろ動的防衛力という形でさまざまな状況に対応できるという考え方、これが、米側も従来の考え方から新しい安全保障の考え方として今そういう方向に向かっている、一つの流れだと思っています。
新大綱で採用された基本コンセプトである統合機動防衛力ですが、これは、民主党政権で策定された前大綱において、基盤的防衛力構想から転換を図る際に掲げた動的防衛力のコンセプトを継承し、さらに発展させたものであると評価いたします。
他方で、民主党におきましては、安全保障調査会というものを立ち上げまして、与党時代に我が国の安全保障の中核となる防衛の大綱を議論し、あるいは冷戦時代からの古い発想からの脱却、例えば旧ソ連軍が上陸作戦を前提とする、こういった基盤的防衛力構想から動的防衛力構想への転換を図りました。さらには、防衛省の縦割りの行政を排する中で、オールジャパンで安全保障体制を構築するべきとしてまいりました。
この動的防衛力というものも、基盤的防衛力構想によらないというふうな言い方がされているので、何かこれまでのことを否定して抜本的に変えたというふうなイメージがありますけれども、決してそうではなくて、これまでの自民党政権時代が行ってきた様々な議論の積み重ねの中で、一六大綱の対処を重視をしたこの考え方というものを発展させたものが私は動的防衛力だというふうに思っております。
○国務大臣(小野寺五典君) 基盤的防衛力から動的防衛力という形で検討された二二大綱の議論というのは、私は大変重要な議論であったと思っております。それを受けて、いかにそれが実現性が更に増すか、あるいは今の危機に対応できるかということを真摯に検討していきたい、そのように思っております。
防衛力に静的も動的もないはずなんで、その前は基盤的防衛力ということで、基盤的というのはもう基本的なことをしっかりやろうというので、これは意味があった。時代が変わりました、だから動的になりましたということなんですけれども、せっかく政権交代をして安倍総理になったわけですから、じゃ安倍政権はどういう防衛構想でやるのか。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 基本的には防衛大臣から答弁したとおりでございますが、まさに舛添委員の御指摘のように、かつては冷戦構造の中において我が国の担うべき役割というのはある意味限られていたわけでございますが、今この安全保障環境が大きく変わりまして、むしろ大変厳しく変わっている中において、これはかつての基盤的防衛力構想的な、これは確かに形容詞の問題ではないですが、外的状況がどう変動しようとも最低限
○舛添要一君 安倍総理、私はむしろ、この基盤的防衛力というときの意味はよく分かるんですよ。だけど、これだけ大きな国になって、周辺で、北朝鮮は核ミサイルを放とうとしている、それから中国は特に海軍の軍拡をやっている、そういうときに余り形容詞を付けて何々的防衛力とかいうよりも、本当に普通の国の持つべき防衛力はこうだということをやった方がいいと思うんですが。
○小野寺国務大臣 御指摘がありました、従前の防衛力の考え方というのは、防衛力の存在自体の抑制効果を重視するという基盤的防衛力構想というのが中心でありましたが、二二大綱から、運用を重視した動的防衛力、これが中心ということで、むしろ積極的に部隊が動きながら、警戒監視を含めて防衛力を充実させていく、そのような考え方に変わったんだというふうに理解をしております。
これまでの基盤的防衛力にかわる新しいコンセプトということで打ち出しましたけれども、実を言うと別に新しいことでもなくて、基盤的防衛力構想の時代から、兵力をただ張りつけておくだけで済むと思っていたわけではもちろんなくて、当然、哨戒活動もしっかりやっていたわけで、昔から動的な防衛力を運用してきたと言われればそれまでなんですけれども、しかし、今は、より動的な、ダイナミックな部分に力点を置く必要があるということで